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回復の見込みのない精神病

セックスレスについて

慰謝料とは、不法行為によって受けた、精神的な苦痛を和らげ回復する為に支払われる金銭になります(民法709条、710条)。配偶者だけでなく、結婚している事を知っていながら浮気、不倫をしていた相手にも請求することができます。ですが、離婚して慰謝料を請求すれば必ずもらえる訳ではありません。離婚の原因がDV(暴力)や不貞(浮気、不倫)などの加害者と被害者の立場が明確な場合には別ですが、加害者と被害者が明確に判断しにくい場合(性格の不一致や、家庭内の不和)には、双方に責任があるとして慰謝料が認められない事もあります。

●慰謝料っていくらくらいが相場でしょうか?
離婚における慰謝料の額は法律によって算出の基準がきまっている訳ではありません。
財産分与や養育費の額を除いた純粋な慰謝料としての金額は調停離婚、審判離婚、判決離婚による統計では300万円前後が最も件数が多く、一般人の場合は多くても500万円位となっております。芸能人の離婚のように高額な慰謝料はとても望めないようです。
●慰謝料の算出根拠って何ですか?
一般的に慰謝料を算出する際に考慮されるのは、結婚生活の破綻の責任の所在、婚姻や別居の期間、苦痛の度合い(浮気、不倫の期間や、暴力の有無や頻度等)などの様々な要因を考慮して決定されます。過去の裁判での判例などが参考になるでしょうから、弁護士などに相談してみて自分のケースでは慰謝料がいくら位になるかを聞いてみるとよいでしょう。自分の思っている額が貰えなかった場合には、興信所の調査費用や、裁判時の弁護士費用の方が慰謝料より高く、足が出てしまったなどのケースを事前に防ぐ事ができます。
●慰謝料を貰うと財産分与は貰えませんか?
慰謝料をもらっても、財産分与は別に請求する事ができます。慰謝料と財産分与は、個別に請求する事も、一括して請求する事もできます。金額交渉に入る前に、相手方と何処までが慰謝料(精神的苦痛の代償)の分で、何処までが財産分与(共有財産の分配)なのかを明確にさせておいた方がよいでしょう。
●離婚が成立した後でも請求できますか?
離婚時に慰謝料の話をできる状況でなかった、慰謝料なんていらない!とタンカを切ってしまったなどの理由から、離婚が成立してから「慰謝料を本当は請求したい」とお思いになっている方もいると思います。慰謝料の時効は、離婚から3年(民法724条)なので、その期間内であれば請求する事ができます。しかし、離婚の際に、「慰謝料やその他金銭の請求はしない」などの取り決めをしてあると請求できなくなります。うまく言いくるめられてそのような取り決めをしてしまった、強引に納得させられたなどの事情がある場合には権利を回復できる可能性がありますので前後の情報を整理した後に専門家に相談しましょう

浮気相手への慰謝料請求

配偶者とその不貞(浮気、不倫)相手が原因で、結婚生活が破綻してしまい、離婚にいたった場合には、配偶者とその不貞(浮気、不倫)相手の双方に、慰謝料を請求することができます。しかし、戸籍上の夫婦であっても不貞の事実の前に、既に他の原因により結婚生活が破綻していたと認められる場合には、第3者の不貞相手には責任はないというのが過去の判例では原則となっています。

慰謝料が支払われないときは

家庭裁判所での調停、審判、判決、和解により金額が定まっている場合には、家庭裁判所から「履行勧告」や「履行命令」を出してもらう事ができます。費用がかからず、電話でも受け付けてくれるのですが、法的な強制力はありません。「履行勧告」や「履行命令」でも支払ってもらえない場合は、支払いに強制力のある強制執行という手段があります。

慰謝料が支払われないときは

さて、芸能人同士の離婚に際しては高額な慰謝料が支払われたという話を度々耳にしますが、 一般の方同士の離婚の場合どのようなケースで慰謝料のやり取りが行われるのでしょうか? 離婚に際しての慰謝料請求を数多く取り扱われているフラクタル法律事務所様にお話を伺いました。

慰謝料が支払われないときは

問1.まず、離婚の際,慰謝料はどのような場合に取れるのですか?

浮気,暴力,浪費等,相手のせいで結婚生活が破綻,つまり結婚生活が続けられない状態になった,といえる場合です。 単に離婚したくないのに離婚されるというだけでは取れません 。

問2.離婚に際しての慰謝料請求の場合、請求金額を決定する要素とはなんでしょうか?

離婚に際してのというご質問なので,配偶者に対して慰謝料請求する場合としてお答え致します。 破綻の原因によって異なりますが,浮気でしたら,浮気相手との交際期間,どちらが誘ったのか,配偶者に発覚した後も継続したか等の事情が判断要素となります。 暴力でしたら,暴力の程度,期間,程度,刑事事件になっているか等です。 セックスレスでしたら,期間や,合理的理由に基づく拒絶か,つまり病気でどうしても出来なかった等の理由があったかです。

問3.浮気の慰謝料についてですが、良く言う相場というのはあるのでしょうか?いくらくらいでしょうか?

裁判所が幾らと判断するだろうという意味での相場はあります。
よくインターネットに書いてあったり,テレビで弁護士が言う相場とはこのことです。 ただし,ほとんどの離婚事件は判決前に和解で解決することが多いので,和解の際での,公にならない相場というのもあり,これは実務をたくさん扱っている弁護士でないとわかりません。 相場は,事案によりけりですので,一概にはいえませんが,当事務所が取り扱った慰謝料額は,100万円から300万円程度が多く,大きなものでは3000万円というものもあります。

問4.裁判所の相場と和解での相場とはかなり慰謝料の金額が違うのですか?

はい。かなり違います。

問5.どちらが高いのですか?

一概には言えませんが,和解の場合には,実際に支払えるかどうかが重要なポイントになります。判決の方は,相手方が払える払えないに関係なく金額が決まるので,実際に手に入る慰謝料の金額としては,和解での相場の方がより正確で,実際に浮気をされた方の手元に入る金額も高額になります。

問6.実際に手に入る金額が変わってくるのはなぜですか?

浮気をした配偶者に実際にお金がなかったり,支払ってくれなければ,判決で勝ってもお金はすぐに手に入りませんし,1円も手に入らないこともあります。 それに対して和解の金額というのは,相手が支払うと言っている金額で和解するので,それこそ裁判しなくても,和解後すぐお金が手元に入ります。 そして,裁判を今後続けたくない,早く離婚したいという配偶者を相手にした場合は,相場よりも高額で和解できることもあります。 こういった理由で,インターネットやテレビで弁護士が言う相場は,実際の離婚事件の解決の相場とは異なっているというのが,離婚事件をたくさん扱っている弁護士としての印象です。

問7.例えば離婚が成立した後に配偶者の浮気が発覚した場合は慰謝料の請求はできますか?

出来ます。ただ,具体的な事情によることもありますので,弁護士に相談されることをおすすめいたします。

問8.別居していないと慰謝料は請求出来ないのでしょうか?

そんなことはありません。反対に,別居したとしてもそれだけで慰謝料が発生したり増えたりすることでもありません。

問9.浮気相手に慰謝料を請求することも可能なんですか?その場合の条件等もあったら教えてください。

もちろん出来ます。基本的な条件は,配偶者に対する場合と同じなのですが,配偶者から既に慰謝料を貰っている場合には,その分減額される関係にあります。さらに,浮気相手の場合には資力が乏しい(お金がない)方も多いですので慰謝料が発生するとしても,実際に回収する方法を検討する必要があります。

問10.配偶者と浮気相手とどちらか一方に請求することも出来るのですか。

出来ます。 配偶者と浮気相手とに一緒に慰謝料請求することが普通ですが,配偶者と離婚しないで浮気相手にだけ請求することも出来ます。

問11.浮気以外の例えば、セックスレスやDVなどの慰謝料請求も実際行えますか?

もちろん,証拠がありセックスレスやDVがあったことを立証できれば請求出来ます。

問12.浮気現場の写真等を探偵に取って貰ってからでないと慰謝料請求出来ないのでしょうか?

必ずしもそうではありません。事件の途中で証拠が出てくることもありますし,写真がなくとも他の証拠から裁判所が浮気の事実と認めてくれることもあります。 相談者の方がこんなの証拠にならないと思う物であったとしても裁判で証拠になる場合や,逆のこともあるので,まずは現状でどのような証拠や事実があるかということをお話し頂ければ,証拠になるかどうかの判断だけでなく,どんな証拠が必要か,有効な証拠の取り方のアドバイスもさせていただきます。

問13.証拠も無い段階だと,相談に行くのも無駄になることが心配になる方もいらっしゃると思うのですが

確かにそのようなことをご心配される方は多いのも当然だと思います。証拠の取り方もアドバイス致しますので,離婚を迷われている方,離婚できるか不安な方もどうぞ,遠慮なくご相談下さい。

問14.離婚を迷っている段階でも相談することは出来ますか。

はい。むしろそのような方が多いです。また,条件次第で離婚したいという方もいらっしゃいます。 当事務所では離婚後の生活設計を含めてアドバイスさせていただきます。その結果離婚しないという決断をされた方もいらっしゃいます。私たちは離婚を勧めているわけではなく,相談者の方が幸せな人生をおくられることを手助けしたいと思っております。

慰謝料が支払われないときは

当事務所は,男性も女性もおりますので,両方の立場に立ってアドバイスすることが出来ます。また,常時多数の離婚事件を取り扱っておりますので,相談者の方の事情に応じた様々な解決方法を提案することが出来ます。

慰謝料が支払われないときは

法律事務所というと,堅いイメージをお持ちかも知れませんが,明るい雰囲気で話しやすい弁護士ばかりですので,お気軽にご相談下さい。相談者の方から実際に聞いた話ですが,自分が不倫して離婚したいという相談者の方に怒る弁護士もいるようです。もちろん私達は,不倫していても怒ったり怒鳴ったりしません。 離婚という辛いことを相談にいらっしゃる方だからこそ,親切に対応させて頂き,お帰りの際には前向きな気持ちで帰って頂きたいと考えております。実際に,「相談をして今後の展望が見えて気持ちが明るくなった」とおっしゃって下さる方がたくさんいらっしゃいます。 事件として受任する結果とならなくても,相談者の方に良い結果となることが私達の一番の希望です。

弁護士法人フラクタル法律事務所