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弁護士法律相談 No 0219
相談者の情報
女性 42歳 専業主婦 日本
配偶者の情報
結婚  16年 44歳 正社員 日本
現在の悩み、状況について
3年ほど前より夫が深夜まで飲み歩き、女性関係も乱れてきた。特定の女性がいた時期もあり、風俗や援助交際等でも遊んでいる様子。「結婚生活に不満があるのだから自分が遊ぶのは当然」と主張し、話し合いにならない。子供の前で大声で怒鳴りつける・私の人格を否定したり罵倒する等のハラスメントもあり。今年に入ってかは明け方の数時間だけ寝に家に入るだけで、深夜に戸締りをすると異常に激怒するので好きにさせるしかなくなっている。
家計は夫が管理しているが、1年ほど前から銀行のキャッシングから約250万円、今年5月からは消費者金融から約100万円借金をしているが、それに気がついたのはごく最近。以前にはまとまった貯金もあったが、使い果たしたと思われる。夫の実家からの金銭的援助は望めない。家は現在社宅だが、私に遺産で引き継いだ一軒家と預金があるので、当座の生活はできるため、見切りをつけて離婚したい。離婚した場合遺産は財産分与の対象にならないということが、自分側に特有財産ないためもあって気に障るらしく、借金も共有財産をわざと減らすためか、あるいはこちらの財産をあてにしてのことかと思う。
一般的には借金も負の財産として分与の対象になると思うが、夫が家族にかかわり無く遊んだ結果の借金も負担しなければいけないのかを知りたい。また、夫の税込み年収920万、結婚16年、子供11&7歳の場合の養育費と財産分与の適正な額を知りたい。
理想的な状態
子供を引き取って、養育費・慰謝料を相場より1割り程度高めに獲得して離婚できたら理想。ずっと専業主婦で特に技能の敬遠もなく、また生まれつき体があまり丈夫ではないため、離婚後いきなりフルタイムで仕事をするのには不安がある。
借金は全て夫が返済するのが理想。相場程度の養育費と慰謝料があればパート程度でなんとか生活していかれる見込みがあるが、夫に借金を返済させながらこちらへの支払いも滞りなく続けさせるために、離婚の際に工夫しなければいけないと思っている。こちらの要求通りではすんなり離婚に応じるはずもないと思うが、あまり強く出て追い詰めて自暴自棄になられると最悪の結果になるので、離婚の要求の仕方が難しいと感じている。
回答
1 養育費について
相談者の事例の場合、養育費は、月額14〜16万円が相場です。これは、通常、教育費を含みますが、相場より高いものを目指すのでしたら、相場より高い養育費を主張する外、不時の出費や教育費は別枠と主張するのもよいと 思います。また、相手方の年収やお子さんの年齢が高くなるにしたがって、養育費を増やしていく条項をいれることも考えられます。 そうすると、相手方の将来の年収を知る必要があるので、源泉徴収票ないし確定申告の開示義務を定めておくとよいでしょう。

2 財産分与について
相手方の浪費の結果の負債は、財産分与の対象から除外するべきです。 確かに、理論的には、負債も財産分与の対象ですが、夫の借金を財産分与で妻にも負担させた事例は聞いたことがありません。 消費者金融業者が、家族やもと妻に支払いを要求するのは違法であると思います。仮にそのようなことがあれば、市区町村等の消費者相談窓口か弁護士に相談して、抗議するべきです。ただし、連帯保証人として署名押印している場合は、請求方法が適切であれば、文句はいえません。

3 慰謝料について
慰謝料は、500〜1100万円程度が妥当と考えます。養育費とあわせると、相手方の負担も軽くないので、相手方の支払意思と支払能力が不安ですね。

4 調停について
支払いを少しでも確実にするには、調停が一番よいと思います。ただし、相手方が調停に出席し、誠実に対応しないと、調停が成立しないので、調停を申し立てる前に、なぜ調停なのか、相手方を納得させておいたほうがよいでしょう。 第三者である調停委員の関与の下で、適切な解決を目指すことを理解させましょう。裁判所であることや出席の手間を言い立てて文句を言う人もいますが、裁判所を 恐れること自体不適切です(心にやましいところがある)し、今後長い期間にわたって支払っていく養育費等の取り決めについて、数回の出席の手間を惜しむのは とても変な話です。

5 自己破産について
これは余計かもしれませんが、相手方に借金があると、養育費等の支払いが滞る可能性があります。そこで、相手方の借金を精算させるため、自己破産をさせるのも一方法かと思います。これは、相手方に強制できるものではありませんが、調停委員から説得してもらうのもよいと思います。ただし、年収が高めなので、借金残高によっては、破産が出来ない可能性があります。